【こんな症例も治りますシリーズ 377】 単純ではない複雑な原因の犬の結膜炎 も適切な診断と治療で治します

犬のアレルギー性皮膚炎が起きやすい部位です。
皆さんのワンちゃんでこの部位を痒がっている子はいませんか?

 

 

参照サイト:

https://bit.ly/33TZ4W6

 

ミックス犬 12歳 オス(去勢済)

 

【 目の周りが赤く腫れている 】とのことで来院されました。

 

 

■ 最初に診察した段階で、ただ目が気になり、こすったために赤くなり腫れてしまっただけではなく、なぜ目を気にし始めたかその根本の原因を探し、現在起きいている症状を根本的に治すことにしました。

 

■ そこで、目の検査だけでなく全身の検査を行ったところ、目の周りだけでなく、口の周り、耳の中も赤くなっていました。

 

■ 飼い主様にお話しを伺ったところ、ちょうどワンちゃんが目を気にしてこすり始めたころ、これまで与えていなかったお豆腐をあげるようになったとの事でした。

 

 

■ お豆腐は、今も昔も日本の食文化に欠かせない食べ物です。 高たんぱくでミネラルも多く含んでいるため、ヘルシーで体に良いイメージですが、今回のようにワンちゃんも大豆でアレルギーが出てしまうことがあります。 その他にもカルシウムが豊富に含まれていることから食べ過ぎると、それが結晶化して腎臓や膀胱などに結石できてしまう事もありますので、与える時には注意が必要です。

 

 

■ 幸いにも結膜炎はお薬で直ぐに良くなりました。また、お豆腐をあげるのを止めていただいたら、目をこすることもなくなり、目や口の周り、耳の中の赤みや腫れもなくなりました。

 

■ 今、現在起きている症状には必ず原因があります。 あらゆる角度からその原因を考え、各種検査をして診断・治療へとつなげていきます。 ただ、時としてその原因は複雑で複数の病気が合併していることも少なくありません。 そんな時、今回のように飼い主様からの情報は有力な手掛かりとなることが多々あります。 これからも、動物さんの健康と幸せをご一緒に考えていけたらと思います。

 

 

獣医師 泉 政明

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